実は高卒OK!国家公務員一般職(大卒程度)の受験資格と新試験「教養区分」

国家公務員一般職(大卒程度)試験は高卒や大学中退でも受験可能であることを解説する記事のサムネイル画像。2025年度の新試験区分も紹介。

「公務員になりたいけれど、総合職(いわゆるキャリア官僚)と一般職の違いがよくわからない」 「試験名に『大卒』って書いてあるから、大学を卒業していないと受けられないんでしょ?」

そんなふうに考えて、受験を諦めようとしている人はいませんか?

実は、2025年度(令和7年度)から試験制度に大きな変化がありました。また、受験資格についても意外と知られていない事実があります。

今回は、公務員志望者なら絶対に知っておきたい「国家公務員一般職(大卒程度)」について、行政職(事務職)を中心に、受験資格の真実から最新の試験トレンドまでわかりやすく解説します。


1. 国家公務員一般職とは?

国家公務員一般職は、いわば「国を支える実務のプロフェッショナル」です。

政策の企画立案を主に行う「総合職(キャリア官僚)」に対し、一般職はその政策を現場で実行し、運用する役割を担います。

誤解されがちですが、アルバイトや臨時職員ではありません。 試験に合格し採用されれば、国の「正規職員」として法務省、国土交通省、財務省などで働く身分が保証されます。

働く場所は?

大きく分けて2つのパターンがあります。

  1. 本省庁(霞が関) 国の中心で、政策の制度設計や法案作成の補佐を行います。
  2. 出先機関(地方支分部局) 全国各地の法務局、労働局、地方整備局(国交省)などで、地域に密着した行政サービスを行います。「地元で働きたい」という人は、この地域別枠を狙うのが一般的です。

2. 【要チェック】実は「大卒」じゃなくてもOK!受験資格について

ここが一番の誤解ポイントです。 試験の名前に「大卒程度」とついているため、「大学を卒業していないと受けられない」と思っていませんか?

実は、学歴は必須ではありません。

人事院の規定では、基本的に「年齢要件」さえ満たしていれば、学歴に関係なく誰でも受験することができます。

① 対象となる年齢(2025年度試験の場合)

年齢で言うと、およそ21歳から30歳の方が対象です。 具体的には、下記の間にお生まれの方は学歴に関係なく受験可能です。

  • 1995年(平成7年)4月2日 ~ 2004年(平成16年)4月1日生まれの方
    • → 21歳 ~ 30歳になる年の方
  • ※新設される「教養区分」の場合は、下限が1年広がり2005年(平成17年)4月1日生まれまで(20歳)となります。

つまり、大学を中退された方や、高卒で働いている社会人の方でも、この年齢の範囲内であれば受験資格があります。「大卒程度」というのはあくまで「試験問題のレベル」を指しており、「大学卒業」が必須条件ではないのです。

💡 現場の実話:中退からの入庁は珍しくない! 「本当に受かるの?」「面接で不利になるのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。 しかし、実際に私が働いていた職場にも、大学を中退して入庁した職員は何人もいました。

彼らは現場でバリバリ活躍していましたし、仕事の割り振りや昇進のチャンスなどで差別されることもありません。しっかりと試験対策をすれば、道は開かれています。

※ひとつだけ注意点 非常にリアルな話をすると、同じ試験で採用されても「初任給」には若干の差が出ます。 公務員の給与は法律(俸給表)に基づいて厳格に決まるため、最終学歴や職歴の年数が考慮されるからです。とはいえ、それ以外の福利厚生や働きやすさは平等です!

② 20歳未満の方の特例

上記の年齢より若い方(2004年4月2日以降生まれ等)であっても、以下の条件などの場合は受験が可能です。

  • 大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人
  • 2026年(令和8年)3月までに卒業見込みの人

※詳細な要件は必ず人事院HPの受験案内をご確認ください。


3. 【重要】2025年から「教養区分」が新設!

もう一つ、今年度からの大きな変更点をお伝えします。 これまで、国家一般職(大卒・行政)を受けるには、法律や経済などの「専門試験」が必須でした。 しかし、2025年度春試験から新しく「教養区分」が新設されました。

これにより、入り口が2つに増えています。

A. 行政区分(従来型)

  • 特徴:法律、経済などの専門知識が必要。
  • 試験内容:基礎能力試験 + 専門試験(択一) + 一般論文 + 人物試験(面接)
  • 向いている人:法学部・経済学部生や、公務員予備校でしっかり勉強している人。

B. 教養区分(新設)

  • 特徴:専門試験なし!民間就活との併願がしやすい。
  • 試験内容:基礎能力試験 + 課題対応能力試験 + 一般教養論文 + 人物試験(面接)
  • 向いている人:民間企業志望だが公務員も視野に入れたい人、SPIや数的処理が得意な人。

4. 試験の流れとスケジュール例

試験は第1次試験(筆記)と第2次試験(面接)に分かれています。 具体的な試験科目は以下の通りです。

【行政区分の試験種目】

  • 第1次試験
    • 基礎能力試験(多肢選択式)
    • 専門試験(多肢選択式)
    • 一般論文試験
  • 第2次試験
    • 人物試験(面接)

※教養区分では「専門試験」の代わりに「課題対応能力試験」などが行われます。

例年、以下のようなスケジュールで進みます(※年度により変動あり)。

  • 3月~4月:受験申込
  • 5月下旬~6月上旬:第1次試験(筆記)
  • 7月上旬:第1次合格発表
  • 7月中旬:第2次試験(面接)
  • 8月中旬:最終合格発表
  • 8月下旬~:官庁訪問(※ここが事実上の就職活動!)

▼より詳しい試験区分や日程はこちら(人事院PDF) https://www.jinji.go.jp/content/900036111.pdf


5. 国家一般職のここが魅力!

国家一般職ならではのメリットや特徴を紹介します。

① 転勤の範囲を選べる(省庁による)

「国家公務員=全国転勤」というイメージがあるかもしれませんが、実は採用される機関によって転勤の範囲が異なります。

  • 全国転勤:本省庁採用の場合など、キャリアアップに伴い全国を飛び回る可能性があります。
  • ブロック内転勤:多くの出先機関(関東甲信越ブロック、東北ブロックなど)では、そのエリア内での異動が基本です。
  • 原則転勤なし:一部の機関や職種によっては、特定の地域に根ざして働けるケースもあります。

自分のライフプランに合わせて、志望先を選ぶことができるのが大きな魅力です。

② 穴場!?筆記試験の点数について

国家一般職試験は、全国を9つの地域ブロック(北海道、東北、関東甲信越、東海北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄)に分けて実施されます。

実は、地域によって合格ライン(ボーダー点)が異なります。 傾向として、特に「北海道地区」と「東北地区」は、関東や近畿などに比べて筆記試験の合格ラインが低くなる傾向があります。 「筆記試験に自信がない……」という方は、こうした地域ごとの傾向を戦略的に活用するのも一つの手です。


さいごに

「公務員試験は資格要件が厳しそう」「勉強ばかりで大変」というイメージがあるかもしれませんが、実は学歴不問で正規職員としてチャレンジでき、教養区分の新設など門戸は広がっています。

自分の経歴を気にして「自分には無理かも」と諦める前に、まずは公式サイトをチェックしてみてください。 日本の未来を支える仕事、挑戦してみませんか?

▼国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)|国家公務員試験採用情報NAVI https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/ippannsyoku_daisotu/daisotuteido_ippannsyoku/ippan_daisotu.html


この記事は2025年度試験概要に基づいた解説です。最新の正確な日程や詳細は必ず上記公式サイトをご確認ください。

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