公務員の左遷部署がうらやましいと思っていませんか?地獄ですよ

「公務員の左遷部署 うらやましいと思っていませんか?地獄ですよ」という赤と白の大きなテキストと、薄暗いオフィスで頭を抱えてデスクに向かう男性職員のイラスト(ce47a51b-8348-4fcb-a478-dd0c6a3b531e.png) Uncategorized

「定時で帰れて、仕事も楽そう」

そんな理由で「左遷部署に行きたい」なんて、ネットの書き込みを見かけるたびに、わたしは複雑な気持ちになる。

暇そう。責任がなさそう。定時で帰れそう。
そんなおいしいイメージだけが、ひとり歩きしているように感じる。

この記事はあくまで国家公務員だったわたしの経験にもとづく話だ。

地方公務員とは事情が異なる部分もあるかもしれないが、実際に現場にいた人間として、はっきり言わせてほしい。

あれは、狙っていくような場所じゃない。

あれは、ある意味で「才能」がいる場所だ。

これから公務員を目指す人が、ネットの情報に影響されて、安易に左遷部署を目指すのは、正直かなり危険だと思っている。

その理由を、これから話していきたい。

公務員の左遷部署がうらやましいと思っていませんか?地獄ですよ|お気軽ラボ

暇なのは事実。でもそれが問題だった

左遷部署というのは、たいてい業務量が多くない。

つまり、暇なのだ。

ここだけ聞くと、「じゃあやっぱり楽な部署じゃないか」と思うかもしれない。

でも、話はそう単純ではない。

公務員という仕組みには、ひとつ大きな特徴がある。

原則として、簡単には辞めさせられないということだ。

民間企業であれば、著しく問題のある社員は、契約更新をしなかったり、然るべき手続きを経て退職に至ったりすることもあるだろう。

でも国家公務員の世界では、そう単純にはいかない。

だからこそ、組織の中でどうしても「扱いに困る人」が生まれてしまう。

以前わたしは、こんな記事を書いた。

公務員職員の質が下がるのはしょうがない――元職員が体感した現場の実態|お気楽ラボhttps://note.com/embed/notes/n1e52b94e78c8

この記事の中で紹介したのが、後輩の男性職員のエピソードだった。

言葉遣いが悪く、態度も大きい。

窓口対応では、相手を小馬鹿にするような言動を繰り返す。

まさに「嫌な役人」を体現したような存在で、隣で見ていたわたしも、何度もヒヤヒヤさせられた。

そして、なぜか女性職員からの評判もすこぶる悪かった。

そんな彼は、入庁からわずか3年ほどで、ある部署へと異動になった。

これは、全国転勤のある国家公務員だからこそ起きることでもある。

全国規模の組織だからこそ、こうした「問題職員」が集められていく部署が、たしかに存在するのだ。

それでも上司だけはまともでなければならない

ここでひとつ、重要なことがある。

わたしがいた国家公務員の世界では、左遷部署と言っても、上司――つまり管理職までもが問題のある人物、というわけにはいかなかった。

なぜなら国家公務員は、重大な情報にアクセスできる立場でもあるからだ。

そのうえで、上司だけはしっかりしていないと、本当に職場が崩壊してしまう。

実際に、左遷部署で管理職を経験した方に話を聞いたことがある。

この方も、国家公務員としてのキャリアの中でその部署を任された一人だった。

その方いわく、とにかく人間関係が悪いのだという。

暇だからこそ、いちいち人間関係にしか目がいかなくなる。

そこで働く職員から管理職のもとへ寄せられる相談も、正直、幼稚なものが多かったそうだ。

「あの人の隣の席は嫌だ」

「あの人とは一緒に仕事をしたくない」

そして、ひどいときには――バレンタインデーに義理チョコを職場で配ったら、それがきっかけでストーカー化してしまった、という話まであったという。

とても、大人の職場とは思えない環境だ。

全国から訳ありが集まると、何が起きるか

想像してみてほしい。

国家公務員という、ひとつの巨大な組織の中で、それぞれの部署に一人か二人しかいないような「困った人」が、全国から一カ所に集められたら、どうなるか。

そう、その部署だけ、異常な「濃度」になる。

これは、全国に拠点を持つ国家公務員という組織構造ならではの現象だったのかもしれない。

暇な時間と、こじらせた人間関係と、そして全国から集まった「訳あり」の人々。

その組み合わせから、痴漢や窃盗といった不祥事が、たびたび発生していたのも、わたしが国家公務員として見聞きした範囲では事実だった。

もちろん組織側も、まったく手をこまねいているわけではない。

それなりに問題を処理する仕組みは持っている。

でも、それは「解決」ではなく、あくまで「臭いものに蓋をする」方法でしかない、とわたしは感じていた。

根本的な原因に手をつけることは、簡単にはできない。
だからこそ、同じような問題が形を変えて、繰り返されていく。

これはもう、しょうがないことなのだと思う。

楽そうの裏にあるもの

外から見れば、目立たない部署、人前に出ない部署は、たしかに「楽そう」に映るのかもしれない。

でも、そこにいるのは、決して穏やかな人たちばかりではない。

上司を精神的に追い詰めるほど反抗的な態度を取る人。

接客トラブルでSNSまで巻き込んで炎上した人。

そういう人たちと、暇な時間の中で、日常的に同じ空間で働かなければならない。

仕事が忙しければ、まだ気がまぎれる。

でも暇な時間というのは、いやでも人間関係のささくれに目を向けさせる。

これは、想像以上に消耗することだ。

「なぜかうまくいっている部署」には、偶然も混じっているかもしれない。でも「うまくいっていない部署」には、必ず理由がある。

左遷部署が荒れるのも、偶然ではなく、必然なのだ。

もしあなたが、これから国家公務員を目指すのであれば。

もしくは、すでに国家公務員として働いていて、異動に悩んでいるのであれば。

「左遷部署は楽そう」という表面的なイメージだけで、進路を決めるのはやめたほうがいい。

繰り返すがあくまでわたしが経験した国家公務員という組織の話だ。

しかしある程度大きな組織のJTCであればこの記事の傾向はあるあるだと思う

暇であることが、必ずしも幸せとは限らない。

うらやましがるような場所では、決してない。

左遷部署とは行かされてしまうものだと考えておいた方がいいだろう。

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